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俵屋宗達は何がすごいのか?

琳派の祖といわれる俵屋宗達。

俵屋宗達といえば、改元のCMにも出てくる風神雷神図屏風が有名です。

でもこの絵はいったい何がすごいんでしょうか?

そんな疑問に今回は応えてみようと思います。

 

俵屋宗達ってどんな人?

でもその前に、まずは俵屋宗達という人について。

俵屋宗達は、京都の豪商「俵屋」の生まれ。
生没年不詳(1630年代没)。
通称、野々村宗達。

ほとんど当時の文字史料が残っていない謎の画家です。

「俵屋」は絵画の工房で、扇の絵を中心にして屏風や料紙(書の作品を書く紙)の下絵を手がけていました。
平家納経という平清盛が厳島神社に奉納した豪華なお経があるのですが、それの修復を依頼されるほど評価を当時から受けていました。

また本阿弥光悦とは親戚で、宗達の下絵に本阿弥光悦が和歌を書いたコラボ作品も多く残されています。

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*鶴図下絵和歌巻(つるずしたえわかかん)

また、千利休の息子の少庵を招いて茶会を主催したこともあるらしく、当時の一級の文化人だったことが分かります。

大正2年。金沢市の宝円寺で発見された墓から、寛永20(1643)年8月12日逝去説が出されました。
ですが、なんせ文献史料が残っていないので、俵屋宗達の墓なのかどうか実際のところは不明です。

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*宝円寺に残る、俵屋宗達とされる墓

金沢の俵屋宗達伝説についてはこちら

 

風神雷神図屏風は何がすごいのか?

風神雷神

風神雷神図屏風のすごさは大きく2つです。

まずは構図がすごい!

背景は金色だけで無地。
そんな画面にど〜んとモチーフが浮かび上がる配置の迫力です。

そして遠近法を使っていないのに、なんとなく遠近感を感じる構図の妙。

どういうことかというと

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左右それぞれの正方形の画面に対角線を引きます。
するとちょうど線の上側に風神も雷神もいますね。
この構図の効果としては、ちょうど作品の中央に三角形の空間ができることがポイント。

この三角形のおかげで、絵の上の方に奥行き感が生まれるのです。

ちなみにこの構図は俵屋宗達が、扇の下絵をたくさん書いていたことから、扇の構図を取り入れたのだと言われています。

またこの作品は2つの屏風がペアになって1つの作品になってます。
でもどちらか片方、風神だけでも雷神だけでも格好良く見えるように意識して描かれているのもポイントです。

 

たらしこみ技法がすごい!

あと宗達のすごいところは、「たらしこみ」という新しいテクニックを開発したところです。

たらしこみとは、薄い色の絵の具を塗って、まだ乾かないうちに濃い色をたらしてにじませる手法です。
絵を描く前に、にかわ水にみょうばんを溶かした礬水(どうさ)という液体を和紙に塗って紙をコーティングします。
すると、紙に墨がしみこまないので綺麗ににじむわけです。

いわさきちひろさんの絵をイメージしていただけるとわかりやすいですね。

また最近ではネイルアートにも使われているようです。
たらしこみ ネイルアートのやり方 ~紫陽花

 

 俵屋宗達のたらしこみテクニック

風神雷神図屏風では雲を描くのに使われます。

風神雷神 たらしこみ

この雲のリアリティ、躍動感はまさに俵屋宗達の真骨頂です。

あと俵屋宗達は水墨画もすごいんです。

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この牛図の筋肉のぶるぶる感!

すごくないですか?

展覧会などに行かれる際は、ぜひ俵屋宗達の水墨画もチェックしてみてくださいね。

 主な参考文献

古田亮『俵屋宗達ー琳派の祖の真実ー』(平凡社新書、2010年)

『日本美術全集ー宗達・光琳と桂離宮ー』13巻江戸時代Ⅱ(小学館、2013年)

平木孝志「宗達と光琳の絵画(琳派の芸術)」(北國新聞文化センター「茶の湯と美術談義」2014年12月13日レジュメ)

*関連記事のまとめはこちら

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