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【歴史トーク】ピケティは日本に当てはまらないのか?(前編)

最近、

「ピケティ理論は日本には当てはまらないと大前研一さんが言っていますが、あなたはどう思いますか?」

ピケティの主張は的外れ、日本経済の問題は「低欲望社会」に尽きる

という質問を受けました。

そこで今回は、私の現状での見解についてお話したいと思います。

そもそもピケティは何を言っているのか?

まずはここから確認してみたいと思います。

【TEDトーク】トマ・ピケティ:21世紀の資本論についての新たな考察

どうもピケティの主張は大きく4点挙げられるようです。

まず1つは

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です。

ざっくり言うと給料が増えるスピードより、不動産や株などの財産から得られる利益の方が常に大きいよね。
という非常に納得がいく結論です。

2つ目は経済格差の問題です。
不動産や株から得られる利益は常に給料が増えるスピードより多いので、放っておくと不動産や株などの財産を持っている人がどんどん裕福になり、そして何世代も相続をするようになる。

そうすると豊かな人はずっと豊かで、さらに財産を拡大していく。

つまり格差はずっと拡大する。

3つ目は、
そんな格差の拡大を解消するために、歴史的には強制的に財産を奪ったり(日本だと戦後の農地改革だとか、明治初期の秩禄処分などが相当するかと思います)、戦争が行われる事で解決が図られたということです。

ここまでがピケティがデータを基に実証してきた事実です。

これらをふまえてピケティは解決のための仮説として、財産を多く所有する人への課税を増やす形で格差を減らす事が有効なのではないか?と論じています。
これが4つ目です。

まとめ

ポイントは1〜3つ目まではデータの実証部分、4つ目だけが解決するための仮説にあたるということです。

ここをまず押さえておかないと、議論が空中戦になってしまう可能性があるのかなと思います。

*後編につづく・・・


トマ・ピケティ『21世紀の資本』(みすず書房、2014年)

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