【歴史思考経営】井原西鶴「日本永代蔵」に学ぶビジネスのヒント その2 適度に遊べ

歴活代表の安藤竜(アンドリュー)です。
井原西鶴が記した「日本永代蔵」。
歴史の教科書で名前だけは聞いたことがあると思います。
しかしこの「日本永代蔵」が江戸時代のビジネス書といってもよい内容だというのはご存知でしょうか?。
時は元禄。江戸の高度成長期にあたります。
大坂は町人文化が花開き、様々なビジネスが生まれました。
「日本永代蔵」はそんな江戸時代のビジネスの成功事例集だったのです。
「日本永代蔵」に学ぶビジネスアイデアのヒント その2 適度に遊べ
「二代目に破る扇の風」
京都にいたある男。
ものすごい節約家で、京都に住んでいながら祇園や島原にもいかず、お寺に寄進もせず、風邪は手製の薬でまにあわせ、夜も外出せず楽しみは小さい頃に寺子屋で習った小謡をただ習ったそのまま自宅で歌うことだけという人でした。
おかげで大金を溜め込んで88歳まで長生きしたため、みんなあやかりたいものだと言っていました。
2代目の息子も親と同様に倹約第一!
親類に箸一本たりとも形見分けせず、溜め込んでいました。
あるとき、菩提寺のお参りの帰りに手紙を拾います。
その中身は島原の遊女にあてた手紙で、中には一分金が1つ入っていました。
*一分金は、1両の4分の1の価値。
一両は大工さんの手間賃で計算すると現在価値で30万円程度の価値だと言われます。
よって、一分金なら7〜8万円程度ですね。
惚れた遊女からお金をねだられた男が、給料を前借りして遊女に贈ったものでした。
このままほっておくのも気持ち悪いから届けてやろうとしますが、いざその遊女を見つけると気分が悪くて2・3日寝込んでいるとのこと。
ふと浮気心がわいて、せっかくだしこれを使って遊んでみるか!
と思ってお茶屋に入ったのがすべての間違い。
まんまとはまってしまい!
どんどん遊びがエスカレート。
たった4・5年ですべてを使い果たし、その日暮らしの生活に。
今回の学び
年を取ってから遊びを覚えると始末に悪いということはよく言われますが、まさにそういう教訓話ですね。
何事も極端はよくありません。
ほどほどが肝心ということですね。
しかし、これはこれで悪い人生ではないような気もします。
ここからどう立て直すか!
そう考えられたら最高の人生なのではないでしょうか?
そんな事例としては、尾形光琳の事例があります。
尾形光琳も遊び人で家のお金を使い果たしますが、遊びで培ったセンスで絵師として活躍!
今に名を残すほどの人となりました。
人はいつでも再起できるのです。
参考文献
井原西鶴著、堀切実訳『新版 日本永代蔵 現代語訳付き (角川ソフィア文庫)
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