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【歴史トーク】ざっくり福井藩の歴史

歴活代表の安藤竜(アンドリュー)です。

福井藩は外様最大の加賀藩の隣にあった親藩の大藩です。

今回はそんな福井藩の歴史をまずはざっくりと理解したいと思います。

福井藩前史

福井藩ができる前。

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福井県は戦国大名朝倉氏の領地でした。

その城下町がソフトバンクのCMでもおなじみの一乗谷です。

朝倉氏が織田信長に滅ぼされた後は柴田勝家が北ノ庄を拠点としました。

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今も福井駅付近には柴田勝家と浅井三姉妹の像があります。
 

福井藩の成立

慶長5(1600)年、関ヶ原合戦の後。

徳川家康の次男の結城秀康が越前一国68万石を与えられ、119万石の前田利長に次ぐ大名となりました。

これが福井藩のスタートです。

支城制が設けられ、

府中:本多伊豆守富正  3万9千石

大野城:土屋左馬助昌春 3万8千石

柿原:多賀谷左近三経  3万2千石

丸岡城:今村掃部盛次  2万5千石 ほか・・・

加賀藩もそうですが、1万石以上の大名クラスの家臣がごろごろいる大藩でした。

 

2代松平忠直と大坂の陣

しかし結城秀康は慶長12(1607)年、わずか34歳で死去します。

その後をついだのが松平忠直という人でした。

彼は大坂の陣で15000の大軍を率いて参戦。

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大坂城一番乗りを遂げ、なんと今大河ドラマで盛り上がっている真田信繁(幸村)の首級をあげることに成功します。

しかし恩賞は彼にはあたらず、弟の忠昌が1万石から越後高田25万石に出世しただけでした。

忠直は不満たらたらで参覲交代をしなくなります。

また、2代将軍秀忠の娘である勝姫との不仲と妾数百人という噂が江戸に伝わり豊後へ配流となってしまいます。

松平忠直の弟忠昌の相続と北ノ庄から福井へ!  

結果、越後高田25万石を領していた弟の忠昌が後を継ぎます。

またその際に石高は50万石余となりました。

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敦賀郡2万2千石が小浜藩領になったほか、丸岡城主の本多成重が独立。

また藩祖である結城秀康の子供たちが支藩をたて独立したからです。

ちなみに、この4代松平忠昌が越後高田から移封された際にこの地を北ノ庄から「福居」と

改め、のちに「福井」となりました。

「北」が「敗北」に通じると忌んだからだといいます。

 

5代藩主光通と7代藩主綱昌の「貞享の半知」

5代藩主の光通は、弟の昌勝に5万石(松岡藩)、昌親(吉江藩)に2万5千石をわけ、さらに支藩を増やしていきます。

歴代藩主のなかでは英明の誉れ高かったらしく藩政改革を遂行も、庶子の権蔵が江戸出奔事件を起こし、村正の刀で自害してしまいます。

その結果起きてしまったのが、7代藩主綱昌のときの領地没収と「貞享の半知」です。

5代藩主光通は後継者を次弟の昌勝でなく末弟の昌親に指名したことがそもそもの発端でした。

6代の昌親は気を使ってお兄さんの昌勝の息子である綱昌を養子にし、綱昌に家督を譲るも綱昌は病気といって引退してしまいます。 

結果、一度福井藩は領地を没収され、のちに昌親に25万石が与えられました。

この時点で当初の68万石から半分以下になってしまいました。

これが「貞享の半知」です。

こののちは9代藩主吉邦の善政などがあるも、財政は悪化の一途をたどります。

金沢の豪商である木屋藤右衛門が福井藩御用達になったのもこの頃でした。

17代松平春嶽(慶永)の財政改革

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松平春嶽は御三卿のひとつ田安家出身。

土佐藩の山内容堂、宇和島藩の伊達宗城、薩摩藩の島津斉彬と並ぶ「幕末の四賢候」の一人に数えられる人です。

松平春嶽はこのような状況を改善すべく、側近に中根雪江(側用人)や浅井政昭(側向頭取)という人を置いて藩政改革をスタートしました。

安政2(1855)年には藩校・明道館を設立し、鈴木主税や橋本左内を抜擢。

橋本左内は24歳で藩校運営の責任者になり、洋書習学所を開設。
のち、将軍継嗣問題の際には松平春嶽のブレーンとなりました。

福井藩の財政改革は積極貿易策です。

物産総会所を開設し、由利公正を担当にしました。

藩の領内から集められた産物は横浜・長崎の藩営商社で販売しました。

*ちなみに横浜商館の石川屋には岡倉天心の父である覚右衛門が派遣され、彼は商人となり名を越前屋金右衛門と名乗りました。

生糸、布、木綿、茶、麻などが輸出され、年間で生糸は100万両の販売となりました。

この収益によって福井藩の財政は改善。

松平春嶽は幕末の幕府政治に乗り出すことができたのです。

主な参考文献


舟澤茂樹『シリーズ藩物語福井藩』(2010年、現代書館)

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