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二宮尊徳の思想に学ぶ!組織改革を行う際に、まず行うことは何か?

歴活代表の安藤竜(アンドリュー)です。

以前、組織改革を行う際の抵抗勢力の論理について述べました。

「二宮尊徳に学ぶ!働き方改革の抵抗勢力はなぜ改革に反対するのか?」

今回は、

二宮尊徳が実際に農村復興事業を行う際に、まず何をやったのか?

ということについて、お話していきます。

二宮尊徳がまず、最初にやったこと。
それは復興事業の契約書を藩と交わすことでした。

そして、その内容は、

1、今後10年間は年貢額は固定する。
2、藩は事務費と事業費を支給する。
3、二宮尊徳は現地へ引っ越す。また復興事業期間の10年間は報告の義務はない。
4、凶作の際は1の年貢額よりも下げる。

というものでした。

ここで大事なことは2点あります。

まずひとつは年貢額を固定するようにしたこと。

これまでは検見法と言って、凶作のときは年貢は少なく豊作のときには年貢が増える仕組みでした。
しかし、農民が頑張っても結局年貢という税金で持っていかれるのであれば頑張る意味がありません。
頑張ったら頑張っただけ、真面目にやればやっただけ、自分の生活が良くなるように税の仕組みを改正させたのです。
そして、凶作の場合は年貢を減額することも認めさせます。

これにより、農民は安心して仕事に精を出すことができるようになったのです。
当たり前の話ですが、人は損得で動きます。
きちんと頑張ったら報われるインセンティブを設定したのです。

そして、もうひとつはこのことを契約書という形で明文化したということです。これは非常に重要です。

農民たちの一番の懸念事項は、そんなことを言っても

結局、藩は約束を守らないのではないか?

という不安でした。

この時期、農民と藩との信頼関係は完全に壊れていました。
農民にとって武士とは約束を守らない嘘つきな存在に他ならなかったのです。
これは現代社会における会社と社員の関係も同じです。

ですので、まずは契約書を交わすという形で、改革途中で約束を反故にされないようにしたのです。

1、頑張ったら報われる仕組みを作ること
2、その約束が必ず守られることを保証すること

この2点をまずは徹底しました。
これにより、農民たちの信頼を二宮尊徳は勝ち取るのです。

しかしこの内容では、年貢が増えない藩にとっては何のメリットもありません。ですので武士にも農民にもWinWinとなる提案を行います。

それは何か?

改革が終了した11年目からは、過去10年間の収穫高の平均値に合わせて年貢を取るという仕組みに変更したのです。
そうすれば、藩にとっても11年目からは農村が豊かであれば税収が上がることになります。
農民たちにとっても、収穫高が増えて農業経営が安定していれば多少の増税は受け入れる余地があります。

こうして藩も農民たちも納得させた二宮尊徳は、やっと改革をスタートさせることができたのです。

現在も日本のみならず、世界的に会社員は会社を信じない傾向にあります。
せっかく始めた組織改革もトップの理解が足りずに、目先の利益を取ろうとした結果、改革が頓挫してしまうという事例は枚挙にいとまがありません。
そうして、社員の会社に対する不信感は増幅され、負のスパイラルに落ちていくのです。

社内改革を行う場合、経営層と社員の両方がWinWinになる仕組みを作ることと、経営層がその約束を必ず守る確約を取ること。
この2つをまず最初に行うことが重要です。

文責:安藤竜(アンドリュー)

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