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【歴活対談その二】もし元コンビニスーパーバイザーと現役アパレル店長が三井越後屋の「商売記」を読んだら?(もし商)

歴活代表の安藤竜(アンドリュー)です。

ともに小売業出身の歴活代表安藤竜(アンドリュー)(元コンビニスーパーバイザー)と副代表高橋勇太(現役アパレル店長)が、三井越後屋の「商売記」を始めとする家訓から流通業あるあるを抜き出し対談するこの企画。

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*江戸時代の三井越後屋の様子

今回は第2弾でございます。

前回のトークはこちら
*【歴活対談その一 2人は小売業と健康管理について話した】

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例によって、安藤竜(アンドリュー)が若干意訳して抜き出した20枚のカードから対談テーマを選んでいきます。

歴活対談その二 商品の定価について

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安藤「じゃあつぎ引いてもらっていい?」

高橋「じゃあ次は一番上から」

安藤「じゃ〜ん」

高橋「こちらです」

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安藤「これは前も出たやつですね」

高橋「歴活レギュラーでもでました」

安藤「呉服は他の売り物と違って、品数も多いし品質の違いもよくわからん紛らわしいものが多いと。だから実際の価値よりも高く売られているものも多いねと。でもそんなひどい商売はしないで誰でも価値がわかるようにしましょうよ。ということを世界で初めてやったので、うちは儲かったんですよ。という内容ですね。」

定価販売について

高橋「おさらいをすると、これは定価販売ということでよかったんでしたっけ」

安藤「ようは定価販売だね」

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高橋「ようは値段(定価)がないんですよね。この時代は。(定価の)概念がなかった」

安藤「相手によって値段が変わるという・・・。海外の土産物屋感みたいな感じ。日本人だけ値段が上がるみたいな」

高橋「1000円だったのに最終的に100円切る!みたいな感じの?」

安藤「そうそう。元は何円だったんだ?!みたいな」

高橋「10年前くらいに中国いったときありました。そういうの。「しぇんえん」「しぇんえん」って言われて、たぶんあれ「しぇんえん」しか言えないんですよね。最初1個「しぇんえん」だったのに、最終的に5個「しぇんえん」になって(笑)」

安藤「あれ?(笑)みたいな」

高橋「結構、定価というのは画期的だったんですか?」

安藤「まさに定価という概念が生まれた瞬間ってことだからね。」

高橋「ふ〜ん。時代で言ったらいつ頃の話なんです?」

安藤「これは、元禄のちょっと前くらいかな。」

高橋「へ〜え。そんな頃から。」

安藤「そう江戸時代のはじめのほう。ちょうど綱吉、犬公方と言われた5代将軍綱吉のころくらいやね。」

洋服の定価って?

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安藤「実際問題としては、服屋、アパレルの定価ってどう決まるわけ?」

高橋「そこ気になりますよね(笑)原価いくらなんや?みたいな。」

安藤「布の原価はたぶんアホみたいな額なんだろうけどさ。そこにデザイン費とかいろいろなものがのっかってくるわけでしょ。」

高橋「その割には平気でセールのときに、一気に値引きますからね〜」

安藤「7割引!とかね。なにあれ?7割引きってって思うけどね」

高橋「8割引とかもありますからね。アウトレットに行ったとき初めて見ましたけどね。8割引のシール。こんなん作ってたんだって。」

安藤「コンビニだと50円引きとかでもすごいことのように言うからさ。10%引きとかって言っただけでもなんじゃそりゃ!すげえ!ってな世界だったからね。」

高橋「品質の上下が紛らわしい。実際の価値よりもってありますけれど、洋服やファッションって実際の価値なんてあってないようなものなので・・・」

安藤「品質の上下もわかりにくいものなの?」

高橋「これはじつは結構裏話があって、ようはOEMっていうのがあって、どこのブランドも案外製造元が一緒っていうのがあるんですよ。」

安藤「ほうほう」

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高橋「うちの会社では3000円で売っているようなものも、某有名セレクトショップだとスタッフに教育をして、「じつはこれはこういう作り方をしていてよれにくいんです。一見シンプルに見えるんですけど実はいいやつなんですよ」ってことをスタッフがお客様に伝えるっていう前提で、さらに(価格を)上乗せしてるっていう(笑)。

安藤「某セレクトショップでは(笑)」

高橋「某セレクトショップでは(笑)。で、店員さんのきめ細やかなサービスで高く売る。しかも店員が一言添えることでお客様も大事に扱うから結果的に長持ちするという。そこで「やっぱり長持ちした!いい物だ。」となる。でも、案外ほかのブランドだったら数千円安く売ってたりするんですよね。結構そういうのあるんですよ。」

安藤「なるほどね〜。今でもなんだかんだいってあるわけだね。」

高橋「嗜好品というか装うものってたぶん変わんないんですよ。」

ユニクロは現代の三井越後屋なのか?

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安藤「そう考えるとさあ、三井越後屋っていうのは江戸時代のユニクロ的存在だと考えて言いわけ?非常に荒っぽいんだけど。呉服業界のユニクロとして登場したと考えていいんだろうか。」

高橋「慣習の値付や価格を破壊して、なお品質を維持するという文脈でいうと、そう言えるかもしれないです。」

安藤「そう考えると、三井越後屋って幕末はだいぶ経営が落ち込むんだけどさ。ユニクロも最近はあまり聞かないけどさ、つらくなってくるのかね」

高橋「まあ次の社長がどうなるかじゃないんですかね。真面目に答えると」

安藤「まあそれはあるね。僕が前いた会社もね。社長がというか会長が変わったけども(笑)」

高橋「ユニクロはなんだかんだいって的確なんで。打ち手が。タイミングでいうと今後はECをやっていくんでしょうね。確かはやくも結果が出てきているはず。」

安藤「そっかそっか。じゃあまとめると、(三井越後屋が壊そうとした慣習は)今でもあると。」

高橋「いや、もう定価なんてあってないようなもんですよ(笑)」

安藤「今でも変わらんと(笑)」

高橋「すいません。前に来たら定価だったのに今日来たら半額だったなんて、服屋ではあるあるですけど、そんなもんです(笑)。」

安藤「じゃあ今でもユニクロとは違う形で、もっとオシャレな方向でやることは可能なのかな?」

高橋「可能だけど、あまりやらないほうがよくって。例えば本当にオシャレなところは絶対に値引きしないところが多いんで。ポールスミスとか。」

安藤「そっか、安い値段ということじゃなくて、ちゃんと高い値段で値引きしないということでも意味は似通ってくるよね。」

高橋「う〜ん。そうですね。まっとうな商売という感じで言うと両極端なんですけどね。」

安藤「これはちょっと深めてみたいね。」

セール前商品と通常の商品

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高橋「売る側からしても絶対値下げする前提のプライス設定だなってのはあって、これ定価で売ったらぼろ儲けだな。っていう商品は見たらわかります。もはや。」

安藤「それはもはや適正な定価ではないよね」

高橋「ではないですね」

安藤「適正な定価にちゃんとなってるか。イメージでいうとコンビニ的というか。意味としては変わってくるけど」

高橋「日用品じゃないんで」

安藤「適正な定価っていうのは日用品じゃないと難しいのかね。ユニクロもある種、日用品と言えないこともない。」

高橋「そうですね。購買頻度で言うとそんなに頻繁ではないんで。ある程度セールの近い時期に入ってくる商品なんかは3割引にしてもちゃんと粗利が残るように作られてるなっていうのはわかりますね。すみませんそういうのはどこもあります(笑)くれぐれもそういう商品は定価で買わないように。」

安藤「では次のテーマに(笑)」

 

つづく・・・

 

参考文献

三井事業史〈資料篇 1〉 (1973年)

『史料が語る三井のあゆみ』(2015年、三井文庫)

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