【歴史の小ネタ】「常在戦場」の本当の意味とは?

「常在戦場」という言葉があります。
これは普通に考えれば、読んで字の如く、「常に戦場にある心を持ってことにあたれ」という意味になるでしょう。
でも、本当の意味はそうではないという話があります。
この言葉は越後(現在の新潟県)の長岡藩牧野家の家訓です。
牧野家は関ヶ原合戦の前の真田昌幸との上田城合戦で敗北の責任を取らされました。
しかし、その後の政治力で無事復活。
長岡藩7万4千石の大名にまで上り詰めた家なのです。
つまり、常に戦場にあれ!という言葉は戦場でうまくいかなくても、他の場所で取り返すことは可能である!
そういう意味ですべての場所が戦場である。と説いたのだというのです。
稲川明雄さんという方の説を作家の火坂雅志さんが紹介していたのですが、なるほどなあと思う説だと思いますね。
文責:安藤竜(アンドリュー)
参考文献
火坂雅志『真田三代』(文春文庫、2014年)