宮部みゆき『孤宿の人』を読んでみた

あまりにも理不尽なことが起こったとき、あなたはどうしますか?
2種類の考え方があると思います。
自分でない何かのせいで起こった。
または自分自身の力がなかった。
どちらにせよ何か理由があったはずだと考える方法。
もうひとつは理由なんかない。
ありのままというのが真実だと考えましょうという方法。
この物語は後者の選択をしたとき、その人にはどんなことが起こるのか?
ということを丁寧に描いています。
そして後者を選ぶということは、とてつもない覚悟が必要ということを教えてくれます。
江戸時代を舞台に、丸海藩という架空の藩で起きた数々の理不尽な事件。
それに巻き込まれながらも懸命に生きる人々の物語は、
あなたならどう生きたい?
もし、後者の道を選ぶなら、中途半端じゃ怪我するよ。
覚悟を決めて進まないといけないよ。
この本を読了したとき、作者からきつく伝えらえたような気がしたのです。